2009年05月25日

かつてのものも、新しいものの。

先週末、夏のような日差しの中、次の仕事の打ち合わせや、以前設置させて頂いたもののメンテナンスなどで、千葉の方をいろいろと廻ってきました。

耕木杜さんが施工されたばかりの新しい住宅での、現場打ち合わせ。
出来上がったばかりの、無垢材の輝きや真新しい香りの、居心地の良い空間の中に、先日納品した金物も無事に収まり、受け入れられているのを見て、やはりとても嬉しく、また、ほっともしました。

新しく制作するものは、屋外に設置するものですが、今までとはちょっと違った仕様となり、またいろいろと、いい案を考えたいと思います。


その打ち合わせの前後に、メンテナンスに訪問しました。
別々の場所のものですが、どちらもほぼ同時進行で製作したもので、まだ独立する前の、自分にとってもかなり初期の頃に頂いた仕事。改めて丹念に見返せば、仕上げの方法や、様々なところに苦労の跡が見出されて、当時のことを思い返してしまいました。

でも、そうした様々な試行錯誤があったからこそ、様々なことを見つけることができ、学び、ようやく今に辿り着けたのだと、改めて思います。


ここのところ、偶然か、自分が最初の頃に作ったものと、再び向かい合う機会が、たびたび重なっていたように思います。
そしてそれは、とても良い機会だったと、やはり思うのです。


かつてのものも、より良くしていけるように。
そして、それを生かして、また新しいものも。
末永く、共に使って頂けるように。


そう言えば、これを作った時も、設置したときも、こんな風な夏の日だったなぁ・・・、と、メンテナンスをしながらふと思い出した、そんな日でした。

 
 
ラベル:耕木杜
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2009年05月18日

鉄のバラ

今、製作中の仕事のひとつに、とある植物を意匠に、と依頼を頂いているものがあり、どんなふうに作ろうか・・・、と、先日、ガーデニングセンターに行きました。


その植物とは、バラ。


作業着姿のおっさんが、たくさんのバラの前で、じ〜っと・・・(^^ゞ。


花や葉の形やつくりを見ながら、どうやって作るか、最初はその場で考えていたんですが、さすがに、これは買って帰って、じっくり調べて考えた方がいいな・・・と・・・。
思っていたよりも、バラの鉢植えって、そんなに高くないんですね。

で、それじゃ、どれを買って帰ろうか・・・、と思ったときに、初めて気がつきました。
色、というか、品種?で、花の形が、みんな微妙に雰囲気違うんですね。たまたまその場で売っていたものが、そんな感じだった・・・ということなのかもしれませんが。

最初は、淡いピンクの色がいいかな、と思ったんです。ま、作る分には色は関係ないんですが、そこはまぁ、せっかく買って作業場に置くんなら、ということで。
でも、そうして改めてみると、淡いピンクの花は、どうもどれも柔らかいというか、何だかちょっとくたっとした感じ。

あれ?と思って、じゃぁ白の花にするか?と思うと、今度は白のバラは、何だかばりばりにとんがってるような(笑)。

本物は確かにどちらもバラだけど、そういう印象を特徴的にピックアップして作ると、たぶんバラっぽくはみえなくなるんじゃないか・・・と思い、それはやめにすることにしました。

色の濃いピンクや赤紫のバラは、いかにもバラそのもの、という感じがしたんですが、でもやっぱり、その色の濃さは、無粋な作業場には照れくさいくらいな感じもしてしまいますし。


そうやってまた、結局売り場で延々とああでもない、こうでもない、と、作業着姿のおっさんが・・・(笑)。

やっと辿り着いたのが、淡い黄色のバラの花。
贔屓目かもしれませんが、売っていた中では、つぼみから満開の状態まで、形も一番しっかりしていて、柔らかすぎず、とがりすぎず、のような印象のものを選ぶことにしました。


そんなこんなで、試作の一回目が、ようやく何とか花開きました。

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う〜ん、やっぱりバランスが難しいですね。
材料も手元にある一番薄い板を使いましたが、それでもやっぱり厚ぼったい感じになってしまいますね。ちょっと丸みを帯びすぎた印象も受けます。

(途中で何だか、柿のヘタのようにも見えてきてしまったりして、作り直したり。)

いや、だいぶ勉強になりました。
今の材料の半分の厚みの板を注文して・・・、改めて、制作です!

咲かせてみましょう、鉄の花。
 
 
ラベル:鉄工芸 鍛造 バラ
posted by Metal_NEKO at 20:56| Comment(4) | TrackBack(0) | Metal NEKO Studio | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月16日

板物

5月になり、ようやく学校の方も、もう1人の講師の方が見えられ、ひとまずは、ほっと一息。

今度の講師の方は、鍛金を教えられるので、道具や作業環境も一から揃える、といった感じです。
4月中は道具を手配したり、什器関連を作ったり・・・。学生達と鍛金用の当て金を作ったり、いろいろと揃ってくる道具などを見ていると、自分もわくわくしてくるというか、何だかいいなぁ、羨ましいなぁ、という気分になってきますね(^^ゞ。
うーん、自分もやってみたいなぁ、なんて思ってきてしまいます。

新しく始まること。いろいろと変わっていくこと。
何かと大変なことも多いですが、できる限りより良い環境を整えられるようにしたいものです。


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そういえば、自分の方も、ここのところ、何かと板物に縁があるような、そんな作業が続いていますね。
最近は・・・箱物?

 
 
ラベル:鉄工芸
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2009年05月10日

「何が伝わるか」

土曜日に開催された「みずかがみ夜会」を見に、松本まで行ってきました。

学生達が頑張って制作や準備を進めていた様子をみて、私もだいぶ期待して楽しみに見に行ったのですが・・・。
頑張っていたのを知っていただけになおさら、個々の見せ方や全体の進め方や段取りなど、正直残念に感じる点が多々ありました。

私も学校で教える立場の1人でもあり、また、このブログでイベントのご案内をした経緯もありますので、至らぬ点が多々ありましたこと、このような場ではございますが、深くお詫び申し上げます。
多くのご参加頂いた方や、イベントの開催にご尽力頂いた方々、関わって下さった皆様には、大変申し訳ございませんでした。


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メールマガジンのRyuzu【リューズ】本誌で、ちょうど5月9日に紹介されていたのが、この言葉でした。
コミュニケーションで重要なのは、「何を伝えるか」ではなく、「何が伝わるか」です。
  『なぜか心にヒットする本』中村寛治著/文芸社刊
  Ryuzu【リューズ】5月9日号 株式会社コラージュ発行 より引用


今回のように、何かを作り、それを見てもらったり、使ってもらったりするような時にも、この言葉は当てはまるように思います。

自分もつい陥りがちですが、自分の目線や自分達の都合といったようなものから、どうやったら離れられるのかも、大切なのかもしれません。
どこを向いているのか。全体を見たときにはどうなのか。見に来て下さる方、参加して下さる方の視点から見たら、どうなのか。


イベントの後で、感想を、と求められ、思いがけずだったこともあって、つい素でストレートに感じたことを話してしまったのですが・・・。それも本当にそれで良かったのか、何か伝えられたのか。
ずっと考え込んでいた、帰りの車中は、いつになく重く長い道のりに感じました。


何かを作るということや、それを見てもらったり、使ってもらうということ。
それがどんなことなのか、当たり前のようでいて、でも一番大切で、もしかしたら一番難しいかもしれないことを、実習を通して、共に考えていければと、改めて思います。

「何を伝えるか」ではなく、「何が伝わるか」を心がけて。
 
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2009年05月08日

後半戦、スタート。

誕生日は、先月あっという間に過ぎ去ってしまいましたが、遂に四捨五入すると繰り上がってしまう歳になりました。(^^ゞ

自分の柱はしっかり持ちつつも、大切な何かや誰かのためには、自らを変えていけるような、そんなしなやかさや柔らかさも、これから身につけていければとも、改めて思います。

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画像は、お灸をすえての歪み直し。
うまくすっきり直った時は、やっぱり気持ちがいいものです。

最近は自分の体も歪み直しで、ストレッチなど、始めてみました(笑)。


そんなわけで(?)、いろいろ気になるお年頃ですが、三十路後半戦、スタートです。

 
ラベル:三十路
posted by Metal_NEKO at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 微笑みの後に渡る橋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月07日

みずかがみ夜会 [松本市 工芸の五月]

学校の実習はGW休みですが、今週も学生達は、制作を続けているかもしれません。
今週末に松本で開催されるイベントのため、ちょうど今頃は、準備に忙しい頃かもしれません。


工芸や民芸、クラフトフェアで有名な松本市(長野県)では、今、「工芸の五月」として、市内や県内の様々な場所で、イベントが開催されているそうです。


そうしたイベントの中のひとつが、「みずみずしい日常」
市内の至る所に湧水があり、日常的に使われているそうした水場の楽しみ方が、様々なイベントを通して提案されているものです。

今回学生達がメインとなって開かれるイベントが、「みずかがみ夜会」

夜にいくつかの湧水を巡り、それぞれの場所で、制作した器を用いてのインスタレーションを行います。
水を鏡とするように、灯りを映して。


5月9日(土) 19:00〜 松本市美術館集合 とのことです。


お時間、ご興味ございましたら、ご参加頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願いいたします。


イベント内容など、詳しくは、「工芸の五月」公式ブログの紹介記事をご参照頂ければ幸いです。

[工芸の五月]:「みずみずしい日常 みずかがみ夜会 水桶ナイトツアー開催のお知らせ」

 
posted by Metal_NEKO at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Craft・Design | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月06日

台座の手直し

何だか、4月中は、blogもUP出来てなければ、結局写真もまったく撮れずじまいでした・・・。
せめて写真とか、記録として、ちゃんと撮っといた方が良かったなぁ、と、やっぱり思ってしまい、反省。

毎度のことながら、どんなに忙しく慌しい時でも、いや、そんな時だからこそ、一呼吸や心のゆとりを忘れないように心がけたい、と、いつも思うのですが・・・。まだまだなかなか、修行が足りないですね。(^^ゞ


さて、ここからまた、気を取り直して。

やかんの方は、水漏れも無事大丈夫そうなので、次の修理へ。

花器の修理というか、手直しです。
台座の部分が小さくて、倒れてしまいやすいとのことで、台座を大きく作り直すことにしました。

実はこの花器、自分がまだ学生の頃に作ったもの。
何年かぶりの再会ですが、今改めて見ると、何だかとても恥ずかしくなってしまうものですね。
けれども、使いづらさもありながらも、ずっと使っていて頂けたことは、何よりも嬉しく、なおのこと、より良く直して使って頂ければ、とも思います。


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というわけで、もとの台座をたたき直して、その先に、新しくパーツを作って継ぎ足すことに。

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両方の形をあわせて、溶接です。
ろう付けの後だと、何だかほっとするというか、落ち着いてできます。
慣れのせいかもしれませんが・・・。
やっぱり、ろう付けって難しいものですね。

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で、慣らして、仕上げ。

こちらも修理、というか、手直し、完了です。

 
posted by Metal_NEKO at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | Metal NEKO Studio | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月05日

作ること、直すこと。

また、すっかりご無沙汰してしまいました。

グループ展や、自分の仕事の方もさることながら、学校の方も4月から新学期が始まり、振り返れば、この春は、毎日めいっぱい動き回っていたように感じます。

特に学校の方は・・・、実は、工房の講師の方が変わられてしまい、新しく来られる講師の方も、GW明けから、とのことで、4月中は自分1人。
何とか出れるだけ出て、出来る限りの対応を、と臨みましたが、いろいろなことが重なっていたこともあって、やっぱり学生達には申し訳なかったな、と思います。

だいぶフル稼働でしたが、GWに入って、今週は学校も休み。自分の方も、いろいろとひと段落したり、区切りや見通しがついたりと、何だかようやく一息つけた気がして、今週は少しはゆとりをもって作業できる感じがします。(^^ゞ

そんな訳で、今のうちに、久しぶりにBlogも更新しておきます。


今週は、ちょっと気持ちを入れ替えて、修理の仕事が続いています。
やかんの修理も、そのひとつ。かなり手間取りましたが、ようやく何とか水漏れも治まってくれたようで、ひとまずは一息。


壊れてしまった何かを直す、ということは、一から新しく作ることよりも、時には難しく、手間のかかることだったりもします。

何だか人と人との関係にも、同じようなことが言えるのかもしれませんが・・・。


 誰かにとっての、大切なものを作りたいと願うのなら。

 誰かが大切にしているものも、直せる人でありたい。



そんなことを、思ったりもします。


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ラベル:修理 ろう付け
posted by Metal_NEKO at 22:34| Comment(2) | TrackBack(0) | Metal NEKO Studio | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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