2005年08月23日

アイドリング・デイズ

薄曇の日。

歩き出して、昨日。
ふと見かけた八ヶ岳。

稜線の向こうから雲が溢れてくるようで、
峰峯が一段と険しく切り立っているように見えた。
それと同時に、何故かとても近くに感じた。

林の向こう、
すぐそこが麓のような錯覚。

夏のどこまでも広がっていった空が、
大気が、すこし身を縮めたような。



薄雲の日々。

今日は、工房体験のアルバイト。
ステンレスでスプーンを作り、
木の柄を作って組み合わせる。

めいめいにオリジナルのデザインを形にしようと
取り組む高校生たちのサポートをしながら。

ふと、自分が最初に
工芸の物作りに触れた時の
「感触」を思い出す。

自分が、物作りに携わりたいと、
初めに思った、あの頃。

あの時の思いから。

どれだけ歩いてきただろう。
どこへ向かって走ってきただろう。



体験の高校生達がいなくなり、
静まり返る夏休みの学校。
誰もいない工房で、少し作業をして。
まとまらない考え事をして。

時折、足早に雨が降り抜けていく。
雲間のどこかに、青空を残したままで。

表には出てこないけれど、内では沸きたつもの。
それが、僕を物作りや文章を書く事に駆り立てる。
でも、時々、
どこにも行き場がなくなる時がある。



アイドリング・デイズ。

駐車場で、赤信号の前で、
ぶるぶる ぶるぶる 震えるように。

これから走り出そうとする前のように。
でも、
いつ走り出していいのか、しばらく躊躇するように。
どこへ走り出せばいいのか、少し見失うように。

アイドリング・デイズ。

時々訪れる、そんな日は。



開け放しの窓から入ってくる夜の外気は、
もう涼しげというよりは、冷気に近くて。
控えめな虫たちが鳴いていて、

だからなのかもしれない。


遠くにかすむ山々に、
近づけば近づくほど。
その高みも険しさも増すようで、

だからなのかもしれない。


山の「高み」を見上げるようになったり、
より「高み」が増したように感じたら。
錯覚の時もあるかもしれないけれど、
でももしかしたら。

そこまで歩いてきた、ってことなのかもしれない。


そう思えるのなら、
また明日から。

歩き出せばいい、
アイドリング・デイズから。


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posted by Metal_NEKO at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | アイドリング・デイズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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