2005年08月24日

誤解されてしまうと悲しいので

※この記事は「何を『高み』と見て、何を目指し、何を極めるか('05/8/22)」への補足追記ともなっております。



私は、たびたびこのblogで、「手作り」「工場生産」「工芸」「インダストリアルデザイン」といったような対比をしております。

それらの記述の内容から、もしかすると、私が「手作り至上主義」のように思われている方がいらっしゃるかもしれません。


しかしながら、もちろんそうではないことを、改めて申し上げておきたいと思います。



都度言及してもまいりましたが、今の社会の中で、工業製品の担う役割は、我々の生活に欠かす事のできない、大変重要なものとなっていることは、周知の事実です。私自身、その恩柄を享受し、生活に関わる身の回りのほとんどの品は、そうした工業製品であると言ってもいいでしょう。
そして私自身、かつては工場で勤務していた経験から、現場の方々の並々ならぬ努力や取り組み姿勢、その仕事や成果(製品)の精度や正確さ、時には過酷な職務に対して、並々ならぬ敬意を持っております。




それでは、何故、私がことさらに前述のような対比をして物事を捉えようとするのかといえば、それはひとえに、私が「自身の仕事」として選択したのが、「工場での製造」ではなく、「手仕事での制作」であった、という、この一点に尽きます。
ただひとつの「製品」としてモノを捉えた場合、そこには工業製品も工芸作品も、なんら違いはないものなのです。

その事を踏まえた上で、膨大な「工業製品」を前にして、では自らが「仕事」として、いかに成り立たせていくべきなのかを、「生産者」の立場では考えていく必要がある、と私は思います。


同じ「生産者」という立場に立った際には、手仕事は、工場生産とでは、まったく同じ条件、土俵では、はるかに勝負にならないという現実があります。
であるからこそ、両者の間に何らかの「差別化(工芸作品・手作りとしての付加価値を加えること)」を図っていかなければならない、「仕事」として「手作り」で生産していく事の意義を、明らかにしておく必要があるとの思いに至っております。



ここで大切なのは、私個人も、一人の生活者として、消費者という立場としては、工業製品の存在を忌み嫌うものでも否定するものでもない、ということです。(ここに、また一人の人間としては、ジレンマも矛盾も感じてはおりますが。)
ですから、私は必ずしも、「手作り至上主義」のようなスタンスではありません
私がこのblogにて、前述のような対比によって言及することは、あくまでも、一生産者として「仕事」として成り立たせていく上で考えなければいけない問題であることを、改めてご理解いただければ幸いです。

多分に世間知らずな生意気な意見もあるかとは思いますが、今後とも、ご意見ご感想、ご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。





1日1クリックでランキングがUPする、「人気Blogランキング」、そんな訳で参加しているのは「工芸」のランキング。これからもよろしくお願いします。
人気Blogランキング

明日館での卒業制作展まで、あと163日!


posted by Metal_NEKO at 08:18| Comment(5) | TrackBack(1) | Craft・Design | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 うちの社長のブログ経由でNKKOさん知りました。お互いやっていることは違いますが、楽しみにしています。
Posted by すーさん at 2005年08月24日 09:04
 すみません。スペルまちがって送ってしまいました。
Posted by すーさん at 2005年08月24日 09:09
すーさん、初めまして!ようこそお越しくださいました。
いや、同じニックネームの知り合いがおりまして、そちらの「すーさん」か?!と、ちょっと驚いてしまいました。

社長さんというと・・・。あ、古材屋さんの、でしょうか?
Blog、拝見しました。材木の事、大変勉強になります!

私自身は、金属での鍛造をメインとしてやっていくつもりですが、将来的には、木工やガラス、ステンドグラス、壁画(モザイク)や陶磁など、様々な他の分野の方々とネットワークを作って、それぞれの特色を生かして組み合わせた作品や空間作りをしていきたいと考えています。
なので、自分のスキルアップはもちろんですが、他の素材の事も知っておかなければ!と、ただ今勉強中です。

この夏に私が制作した古材を使った階段の板も、木材を専門としていらっしゃる方から見れば、失笑ものかもしれませんが、自分でも試しつつ、何かを学んだり、いろいろな方から教えて頂ければ、と思っていますので・・・。

ぜひぜひ、今後とも宜しくお願いいたします!
Posted by Metal NEKO at 2005年08月24日 22:57
自分の手で何かを創造し形にしていくのって
すばらしい事だと思います。
私は不器用と書いてnorin♪と呼ぶくらいの
不器用さですがNEKOさんのように何かを
造られる方に憧れます。
自分らしく自分の求めるもの追求していく
姿勢って大切ですよね
Posted by norin♪ at 2005年08月25日 15:17
norin♪さん、ありがとうございます!

とは言え、私も実際のところ、不器用極まりないんですよ。
水面下で必死にバタ足をしてます(笑)。

何かに熱中できるというのは、誰もにあると思います。
私の場合は、たまたまそれが、「作る事」だったんでしょうね。

いろんな事を、それはそれ、これはこれ、と単純にきれいさっぱり割り切れないのも、「生き方」が不器用なせいかもしれません。
「仕事は仕事、私は私」などと割り切れたら・・・、きっとまた、別の人生を歩んでいたでしょうね。
「自分らしく自分の求めるものを追及していく」、一人の人間として、一本筋を通していく事が出来るのなら・・・、不器用であっても構わない、のかもしれませんね。
Posted by Metal NEKO at 2005年08月25日 21:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

インダストリアルデザイン
Excerpt: インダストリアルデザインインダストリアルデザイン(industrial design)とは、工業製品のデザインのこと。基本的に、規格化に基づく、「大量生産」(したがって、(大)企業による生産)を前提と..
Weblog: デザインの宝庫
Tracked: 2005-08-27 22:01
このblogのTopへ戻る

ランキングに参加しています。 1日1クリックでランクアップ!
投票&応援して頂ければ、嬉しい限りです。
ありがとうございます!!

blogrankingbanner_deka.gif
にほんブログ村 工芸ブログへ
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。