私は、制作に、文化祭の準備にと、連休中もわらわらしていますが・・・。
せめて、気持ちだけでも連休気分に。
というわけで、夏に訪問&見学させて頂いた、イタリアの雰囲気満点な建物をご紹介いたします。
〔“La Bella Vita” (美しい人生)〕('05/8/13)でも、ご紹介した、DOMUS Designさんの手がけられた建物。
結構画像がたくさんなので、ちょうど3連休にあわせて、3日連続でお送りします(予定)。
まず訪れたのが、DOMUS Designさんの事務所もある、「信濃町U番館」。


路地を曲がると、少し奥まった場所で出迎えてくれるのが、こちらの門。
門の奥には、集合住宅の玄関と、右手にちょっと隠れるように、階段が。
門や玄関の扉、階段の手すりには、ロートアイアン!
重厚さのある素材ですが、一見とても軽やかな感じもします。
このロートアイアン、イタリアのヴェニスの職人さんの手作りの品とか・・・。


むぅ、これが本場のロートアイアン・・・、と、ついつい細部までじっくり見入ってしまいました。
精巧かつ繊細に、そして重厚さも失わない。本場の職人さんの、歴史と共に鍛え上げられた技を見た気がしました。
ちなみに、中国製のロートアイアンも見る機会があったのですが、やっぱり・・・全然違いますね。
加工の仕方も、丁寧さも。
見た目にも、手触りにも、伝わってくるものも、気迫も段違いのようでした。
一番最初の画像の門の手前に、この建物を設計したDOMUS Designさんの事務所があるのですが・・・。
路地から、事務所の玄関扉までの間に、ワンクッション、こんな素敵な空間が。

こんな場所があったら、ついつい長居してしまいます。
以前にもご紹介しましたが、DOMUS Designの代表の方は、学校でもインテリアコーディネイトを教えて下さっていて、私も2年〜3年前期まで受講していました。
その先生から、入口の大切さ、ということを、教えて頂いて。
私が、「入口」という空間や概念に興味をもち、卒展でテーマとして取り上げたのも、少なからず影響を受けていると言えるでしょう。
ちょうど今、卒展の企画書の内容を、プレゼンテーションするために、改めて資料を作成している最中なのですが、改めて「入口」に関する資料を集めようとすると・・・、何だか、意外とイメージにあうような資料が少なくて・・・。
どういうことかと言うと・・・。

ある「空間」を、何かしら意味のある「空間」と捉えると、そこには、その空間の「外部」と「内部」という概念が生まれますよね。
その「外部空間」と「内部空間」の間には、明瞭であるにせよ、不明瞭であるにせよ、ある「境界線」が引かれるわけです。
その「境界線」上で、唯一、他者に対して開かれている場所が「入口」であり、それは、ある空間から別の空間への導入部ともなり、つながりを持つ重要な役割を持つ訳ですが・・・。
で、この、「境界線」と「入口」という捉え方に興味があって、もう少し掘り下げようとしたら・・・あんまり見当たらない気がするのです。
「入口」そのものや、建築全体や建物自体がクローズアップされている事はごまんとあるのですが、「境界線」と「入口」の関係については・・・。
むぅ。
と困ってしまったところで、明日に続きます。
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ご参考までに・・・。
DOMUS DesignのHP
DOMUS Design代表でインテリアコーディネイトの先生のブログ:イタリアそぞろ歩き
「シチリアにて。(Vol 4)」←イタリアのホテルの入口や門についての、興味深い記事。
DOMUS Designのスタッフさんのブログ:Il Piccolo Evento
「信濃町U番館。」←ただ今リニューアル中の模様です。ちなみに、この建物、出来てから10年!だそうです。ちょっとびっくりしました。
インテリアコーディネイトの授業に関する過去の記事
〔「星の王子さま」〕('05/6/25)
〔夜を繋ぐ光 「束縛」と「自由」 (Replies?)〕('05/6/15)
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明日館での卒業制作展まで、あと139日。
DECOBI祭までは、あと7日!!
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ホント、考えれば考えるほど、奥が深いですね、入口って・・・。
そうそう、ちょうどこの間、建築系の講師の方や、何人かの講師の方からも、「結界」という概念を指摘されていたところです。
お寺の山門だとか、神社の鳥居などの位置関係や周囲との関わりも、とても気になるところです。いろいろ資料を当って行くうちに、概念的なイメージを感じ取るには、住宅関連よりも、むしろ、そっちの方にヒントがあるような気もしています。
教会建築ですか〜!そっち方面は、チェックしていなかったですね!中世くらいの城塞都市や城などは調べてみたりもしたのですが・・・。どちらかというと、それらは、「敵から身を守る」という役割=閉ざすものとしての概念ですね。
教会は・・・、やっぱり信者に対して「開かれた」もの、でしょうか。ただ、今まで何となく、街の広場に教会の建物がいきなりどん!と建っているようなイメージの方が自分の中では強かったので、あんまり調べていなかったんです。
ちゃんと調べてみたほうが良さそうですね。
もし、Sabrinaさんのオススメの入口や、これは!?というような建築空間などありましたら、お気軽に教えてもらえれば嬉しいです。
アドバイス、ありがとうございます!