2005年09月26日

工芸館での特別展示 〜DECOBI祭、終了しました〜

24〜25日の2日間に渡って開催された、文化祭。
本当にたくさんの方々にご来場頂き、大変ありがとうございました。

今日、後片付けの方も終わってしまい・・・。
「祭りは終わった」という感じで、ちょっと寂しい感じです。
特に展示を片付ける時には・・・、とても切ない気持ちに。

そんな訳で、工芸館での展示風景を、改めてさらっと、ご紹介させて頂きます。
(なんだかピンポケばかりで、あまりいい写真が撮れなかったので申し訳ないのですが・・・。どなたか、いい写真を撮られた方、いらっしゃいましたら、資料としてご提供頂けると、大変助かります。)


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☆エントランス☆

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当初から、ここにステンドパネルを飾りたいと考えていたのですが、いざ、展示しようとすると、ちょっと難問が。結局、取付金具を金属で作って、何とか問題クリア。
ステンド&鉄の看板は、実家が果樹園の学生の作品。実際に使っているそうです。

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2005年09月23日

DECOBI祭、いよいよ明日、明後日です!

いよいよ、DECOBI祭、明日から2日間(24〜25日)の日程で始まります!

私にとっては3回目の学祭。学生として参加するのは、たぶんこれで最後

初めは、正直に言うと、「え〜?3年生にもなって、もういいよ〜、サポート程度で、そんなに深く関わらなくても・・・」と思ってしまってもいたのですが・・・、いざ蓋を開けてみたら、学祭一色に染まりっぱなしの毎日でした(笑)。


そんな訳で、今回入魂の展示の方、何とか準備の方、無事終わりました〜!
1点、どうしても最後まで展示方法の決まらない作品があったのですが、最後の最後で、やっぱりこうしよう!ということになり、それから工房に駆け込んで、展示用の台を制作。
結局、準備にぎりぎりの時間までかかってしまう事にはなったのですが、どうやらうまく収まった感じです。

☆ちょっと身内へ☆
準備期間中に、体調不良や疲労で倒れてしまう学生が出てしまうような、ハードな作業でしたが、本当にお疲れ様でした。
展示の方も、委員長を筆頭に、私を含めて総勢9名、身内が言うのもなんですが、みんな良く頑張ったんじゃないかと。それぞれの役割、それぞれに出来る事。みんなの思いが込められた、いい展示になったんじゃないかと感じています。ご苦労様でした&お疲れ様でした。
ただ、それが他の人に、どう見られ、どう受け止められるかは・・・、明日からが、本番。
様々な意見や評価を、真摯に受け止めたいものです。


さて、肝心の展示の方ですが。

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今年の作品展示は・・・@DECOBI祭

この記事を書いているうちに、日付が変わってしまいましたので・・・。

いよいよ、DECOBI祭まで、あと1日!


今、だいぶ展示の方の準備で、わらわらわらわら。
いや〜、展示って、本当に難しいですね。
普段、いかに作品を作るかということや、「自分」の作品をどう見せたいか、ということは考えていたとしても、たくさんの人の作品を、どう組み合わせて、どう見せるか、というところまでは、正直なかなか思い描けないものです。

作品どうしの組み合わせや配置、空間構成はどうか、ライティングはどう当てると効果的か・・・。今回は、別館(工芸館)での展示は、各スペースごとに空間のイメージやコンセプトを決めているのですが、それによって、やりやすくなる面もあれば、逆にやりにくくなる面もあって。


今回のような場合、最初からある空間を想定して、統一されたコンセプトのもとに各々が合う作品を作ったのではなく、各々がそれぞれの工房で課題として、また思い思いに制作した作品が先にあって、展示のコンセプトの方が後、という場合には、なおさら難しい・・・ですね。
いや〜、インテリアコーディネイトや販売、ディスプレイの仕事をされている方って、改めてすごいですね。


各々の作品のより良い見せ方(展示の仕方)を考えつつ、空間としてもまとまりのあるものに。
慣れない私は、これ、もうちょっとどうにかならないかなぁ、そうすると、あれもあったほうがいいかなぁ、で、やってみたら、あれ、何か違うかなぁ、と、自分でどんどん仕事を増やしていってしまっているような気がしないでもないですが・・・。


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2005年09月21日

「溶かして熱して、カッキンキン!」 〜今年の金属工房体験@DECOBI祭〜

いよいよ、DECOBI祭まで、あと3日!
・・・3日?!が〜ん。だいぶテンパってきています。
おかげ様で、だいぶまたおサルになってきておりまして。
「今年の金属工房の体験、なんて名前にするの?」と聞かれて、あ〜、と出てきた答えが、表題の・・・って、改めて書くと、かなり恥ずかしいので、やめておきますが。
・・・「なんか、バカっぽい」、と言われました。ま〜、そんな感じがね、いいんじゃないかと。


というわけで、今年のDECOBI祭(文化祭)は、今週末!
9月24日(土)25日(日)の開催です。
以前のご紹介記事は、こちら。↓
 〔今年もDECOBI祭(学祭)、やりますよ〜!〕('05/9/4)
 〔DECOBI祭のDM。〕('05/9/11〕


今年もやります、工房体験!
金属工房では、今年は2種類の体験をご用意いたしました。

一つ目は、錫を溶かして、形に流し込んでつくる、アクセサリーづくり
ちょっとした鋳物、といったところです。
危ない(?)作業は、我々が行いますので、お子様でも楽しめるんじゃないかと思います。

さて、ふたつ目は!
銅板を熱して叩いて、小皿づくり!
私的には、こちらをイチオシしたいところですが。なんたって、ハンマーで叩いて形作っていく醍醐味を、思う存分味わっていただけますから。

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2005年09月12日

たくさんの見方

学校では、「就職講演会」という特別セミナーも、たまに開催されていて。
様々な工芸関係の分野で活躍する方々を招いて、仕事の事などを聞く、というものなのですが。

今日は、森世紀工房マイスター有賀恵一さん(伊那の有賀建具店社長)
お話を伺っていると、「見方を変えてみる」ということの大切さを何度もおっしゃられていて、つい先日私も書いていたことだったので、特に興味深く感じました。


例えば、今でこそ、家具の材として人気があるような広葉樹も、かつては役に立たない木とみなされて伐採されてしまい、変わりに土木建材に「役に立つ」として、スギやカラマツなどの針葉樹がこぞって植林されたのですが、今やそれらの需要も激減してしまい、活用されず、放置されたままで、日本の森林は、かなり荒れてしまっています。
そのため、各地で、再度日本の木材を見直し、森林を適切に管理していこう(間伐材の有効活用など)との運動が、近年さかんになってきています。
「森世紀工房」というグループも、主に長野県の森林材を活用して、家具などを作っていこうという活動を行なっているそうです。

「役に立つ、立たない」は、その人(業界や分野)によって、また時代によって、それこそ180度変わってしまいます。
「役に立たない」と見なされたから、使われないから、山が荒れる。
しかし、有賀さんは、そんな活用されない材も有効に使っていこうと、ありとあらゆる木を試してみた結果・・・「使えない木はない」とのこと。

有賀さんのおっしゃっていたことで、印象的だったのは、日本人はブランド志向が高いのでは、とのお話。知名度の高い材木は、それだけで人気があったり、使われたりしますが、名前のあまり知られていない木は、使われていないのが現状なのだそうです。
「使えないのではない、使っていないだけ。自分で実際に見て、触って、判断することが大切」
だと・・・。

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人と人との関わりの中で生まれるもの

日曜日の昨日。
建築家の高橋修一さんが代表を務められる「住まい塾」の新築住宅が、比較的近場に完成した、というので、その住宅説明会のような催しに参加してきました。
その席に、AINS松岡信夫さんの姿も。(以前にもこのブログの中でご紹介しましたが、私が今学んでいる先生の、さらに師匠にあたる方で、私にとっては、松岡「先生」であり、「巨匠」のような存在に感じてしまう方です。)
松岡先生は、高橋さんと組まれて、今までに住宅を始めとして、空間に調和する金属の「装具」を数々作られており、今回の住宅にも、さりげなくではありながらも、要所要所にアクセントとなる印象的な「装具」がちりばめられていました。

個人住宅なので、画像はUPしない方がいいかとは思いますが・・・、いや〜、「本音」はご紹介したいんですけれどね(笑)。


まぁ、それはともかく。
高橋さん松岡先生の講演(お話)の中で、印象的だったのは・・・

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2005年09月11日

DECOBI祭のDM。

日本装飾美術学校(通称:DECOBI)で今年も開催されるDECOBI祭。
開催期間などは、以前の記事〔今年もDECOBI祭(学祭)、やりますよ〜!〕をご参照いただくとして・・・。

開催まで、いよいよ2週間を切りましたが、広報委員が作成したDMが出来てきたので、画像をUP。

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八ヶ岳周辺の観光や、諏訪の温泉、秋が少しずつ訪れている蓼科&霧ヶ峰散策などと合わせて、3連休の小旅行に加えてみてはいかがでしょうか?ちなみに、当日は、最寄りの富士見駅から学校まで、送迎バスも出ますので、どうぞお気軽にお越しください!

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明日館での卒業制作展までは、あと145日。

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2005年09月04日

今年もDECOBI祭(学祭)、やりますよ〜!

そろそろお問い合わせいただく事も増えてきたので、取り急ぎお知らせを。

私が所属している、日本装飾美術学校(通称:DECOBI)で、今年も学祭が開催されます!


第4回 DECOBI祭 「UPル UPル」
期日:2005年9月24日(土)〜25日(日)
場所:長野県諏訪郡富士見町 日本装飾美術学校



今年は、私は展示委員に所属しています!
特にオススメの厳選した学生作品を別館(工芸館)に集め、各展示スペースごとにある空間を想定しながら、コンセプトのある展示を目指します!(←これも、今考えなきゃ〜、まとめなきゃ〜ってところです。)
その他にも、去年我々の学年で共同制作した空間改装プロジェクト(共通プロジェクト)の展示紹介や、レベルの高い教職員の方々の作品展示など、今年の展示は見逃せないかも・・・。

もちろん、ガラス・絵画壁画・ステンドグラス・木工・陶磁・金属の各工房での体験制作や、学生作品販売模擬店各種イベントなどももりだくさん。

そう、今年のイベントには、建築実習でお世話になり、このブログでもだいぶ紹介させて頂いた、カンナ削り日本一!阿保昭則さんもみえられて、カンナ削り体験のイベントも開かれるとか!
阿保さんの道具を使わせて頂くと、いい道具を使うとこんなにも違うんだ!ということが、本当によく分かります。道具の大切さも実感できるんじゃないかと思う、このイベント、これは参加しておかない手はないのでは・・・?


まずは、取り急ぎご連絡まで。
また、詳細情報など、このブログでもお知らせできたらいいですね。
恐らく、皆様にとっては遠方になってしまうかと思いますが、お時間ありましたら、また、興味を持っていただけましたら、ぜひぜひ、今年もご来場ください!
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2005年08月24日

誤解されてしまうと悲しいので

※この記事は「何を『高み』と見て、何を目指し、何を極めるか('05/8/22)」への補足追記ともなっております。



私は、たびたびこのblogで、「手作り」「工場生産」「工芸」「インダストリアルデザイン」といったような対比をしております。

それらの記述の内容から、もしかすると、私が「手作り至上主義」のように思われている方がいらっしゃるかもしれません。


しかしながら、もちろんそうではないことを、改めて申し上げておきたいと思います。


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2005年08月22日

何を「高み」と見て、何を目指し、何を極めるか

前回の記事で、ちらっと紹介した、手道具にこだわることの是非淡路さんの記事にコメントしようと思ったのですが、またしてもこの手の話題は長くなってしまったので、改めて記事としてまとめ直し、トラックバックさせて頂きました。なるべくこの記事内で完結するように言葉を選んだつもりですが、淡路さんの当該記事「久しぶりに、機械フル稼働。(05/8/10)」とその前後の記事を読んで頂けると、より主旨がご理解いただけるかと思います。



☆人間の表現
淡路さんは、前述の記事の中で、「手道具だけにこだわるのは間違い」とおっしゃられ、手道具と機械の位置付けについて問題提起されていて、なかなか考えさせられるものがありました。

私のやっている鍛造では、切断・熔断も、熔接も、研磨も、さらにはコークスを焚くフイゴすらも、電動工具と言えば言えなくもないものをフルに使っています。
機械っちゃぁ、機械ですね。
バーナーは・・・手道具でしょうか。微妙なので、純粋な手道具と言えば・・・
ハンマーくらいかも(笑)。


私は、今月初めの建築実習で、著名な大工さんでもある阿保さんの、手道具を使った仕事のあまりの素晴らしさに感動して、手道具と機械、というように対比をしてしまったことがありますが、こと自分の立場で捉えなおしてみれば、淡路さんのおっしゃる通り、まぁどちらも道具と言えば道具。


ただ、同じような道具を使っているとしても、工場で大量に生産されたものとは、明らかに何かが違うと感じられます(もちろん、良い意味の場合も、悪い意味での時もありますが)。

またあいまいな比喩になってしまいますが、何と言うか、
「匂い」が違う(笑)。

「味がある」などという、これまた一癖も二癖もある常套句もありますが。
「人間らしさ」や、その人(作者)そのものを感じ取る事もあります。
機械には表現できない、人間ならではの繊細な表現感覚。
あるいは、機械には出来ない、極められた職人の技や心意気を、そこに見る事もあります。

私はそこに、「手仕事」であることの意義を見出してしまいます。



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2005年08月16日

物作りの原点にあるもの

ご無沙汰してしまいました。皆様、お盆はいかがお過ごしになられたでしょうか。
つい先ほど、東京の実家から富士見の寮へと、帰ってきたところです。

東京(実家)では、予想以上に盛りだくさんな、充実した毎日。
先生の事務所にお邪魔したり、大学時代の親友達と、急に会うことになったり。
お盆の迎え火に送り火、お墓参り・・・。

そして、何故か、和紙を漉いてきたり

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実は、これも、【空間を作ろう!】で制作中のロフトがらみ。
共同制作者の建築系の同級生が、障子窓を連想させるような大きな照明をデザインしていて、それに使う和紙を自分達で漉こう、ということで、昨日、都内にある和紙の造形作家の先生のアトリエへ、体験&制作させて頂きに行ってきたものです。

大きさは、1m×1.5mというもので、作業もやや大掛りなものになりました。

和紙、と言えども、同級生が「風が通るようなイメージにしたい」と言うので、かなりすき間が多めになっています。
制作したのは、予備も含めて2枚。
漉き方を、ちょっと変えてみていますが、果たしてうまくいっているかどうか・・・。

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いや〜、しかし、この日もひたすら暑い日でした。
まさに汗が次から次へと吹き出て止まらない感じ。
それでも、大量に水を使うので、多少は和らいでいたのかもしれませんが・・・。


和紙の世界も、とても奥深いものだと感じますが、ともかくも今回、さわり程度に体験してみて・・・。
やっぱり、面白い!と思いました。
出来不出来云々よりも、とにかく「自分の手で作る」という事。
そこには、大きな達成感や満足感があり、その過程を通じて感じる「充実」は、私にとっては何物にも変えがたいようなものに感じられます。

物作りの原点にある、驚きと喜び。

今までちょこちょこと、「何故手作りにこだわる必要があるのか?」と言ったようなことに、いろいろと言及してきましたが、結局の始まりは、ここなのだと思います。
どんなにその意味や意義について、理路整然と言葉を尽くしたり、美辞麗句を並べ立ててみようとも・・・。
結局、一番最後に辿り着く出発点は、「楽しさ」「面白さ」なんじゃないかと・・・。


東京から富士見への帰りの道中、同級生と少し将来について話すことがあって。
困った時や悩んだ時は、どこに立ち返ればいいのか、といったような話になって。
突き詰めれば、結局、「ここ」に帰ってくるんじゃないかと思いました。

何かを作ることに、見出した「楽しさ」「面白さ」

それがきっと、私にとっての、「物作りの原点」なのですから。




明日館での卒業制作展まで、あと171日!

ここから、スタート。
また、よろしくお願いしまっす。


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2005年08月08日

感じ分ける「心」

この記事は、前回の「効率主義の代償」の続きにもなっています。



便利だから、効率的だから、利益を生むために・・・。
そんな謳い文句の影に隠された、負の弊害。
そんな姿勢の背中で、失われていく技術。

阿保さんが、最後に見せてくれた、ある手道具。
初めに見せて頂いたのは、今はもう亡くなってしまった、名人と呼ばれた道具職人さんの作ったもの。
そして次に見せて頂いたのが、それと同じ道具を、最近の道具職人さんに作ってもらったもの。
姿形は、一見同じように見えない事もないのですが、それを手にしたとき、素人でも分かるような、そのあまりにもレベルの違う出来に、驚いてしまいました。
電動工具が普及する事によって、高い技術を持っていた職人も次第に減っていき、高い技術の基盤となっていた優れた道具の需要もそれに伴い減っていったために、それを作る道具職人も減っていく。技術は伝承されなくなり、今の世の中の流れの中では、やがて消え去ってしまいそうな、そんな深刻な状況があるそうです。
このままでは、かつて現場で使われてこそ光を放っていた道具の数々が、いずれ美術館のガラスケースの中でしかお目にかかれないようなことにもなりかねない・・・。そんな話も、冗談ではなくなってしまいそうな勢いですね。

でも・・・。
「必要だと思われなくなったから、消えていくんじゃないの?消えていくのなら、それはそれで仕方ないんじゃないの?」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。かつて、私も似たような事を思った時がありました。

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効率主義の代償

前回の記事「『物作り』と『美しさ』と。 〜手仕事の意味〜 (8/7)」の最後に書いた言葉。
「手作りなら何でもいいかと言えば、決してそうではない」。
自分の現状を差し引いても、若輩者の生意気な言葉ではありますが。

けれども、ちょうど、ukky_tgさん「陶芸ブログ・さるのやきもの」に、「■クラフトに逃げ込む?クラフトを楽しむ?」 という興味深い記事がUPされていましたので、ご紹介を。
ukky_tgさんの文章の中で、私も、確かにそうかもしれない、と思ったのは、次の箇所。

「確かに以前のクラフトは、“手仕事”“技巧”という言葉に代表されるような、“職人の仕事”的なイメージがあったけど、最近はもっとお手軽になってきているような気がしていました。
そこでは素人とプロの境界が曖昧ですし、クラフトはそれが許されるジャンルになっています。
いわゆる“手づくり”であればどんなものでも許される、みたいなイメージすらあります。」

ukky_tgさんの同記事より引用させて頂きました。)


今回の建築実習の中でも、阿保さんがたびたびおっしゃっていたのが、「プロの仕事のやり方、プロの手入れの仕方を学ばなければ、いつまでたっても素人の延長線上でしかない」という言葉。
クラフトに限らず、大工職人さんの世界でも、もしかするとありとあらゆる分野において、前述のようなそうした流れがあるのでは、と感じられます。
特に住宅関連のお仕事に携わってきた阿保さんが話して下さったことは、非常に考えさせられるものがありました。
(ほとんど住宅関連や大工さんの世界を知らない私が話題にするのも筋違いかもしれませんが、けっこう深刻な状況でもあるように感じられ、また、自分の身に置き換えて考えてみたいことでもあり、多分に受け売りではありますが、ご紹介を。)

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2005年08月07日

「物作り」と「美しさ」と。 〜手仕事の意味〜

この間の記事、「『待合』を作ろう!・・・って、マジですか。(8/4)」 の記事に、「陶工房」店長さんから頂いた、とても実感のこもった貴重なコメント。
「キレイ」さと「美しさ」のこと、「美しい」という言葉に含まれている「温度」・・・。
私も多分に共感できるところもあり、いろいろとコメントをお返ししようと書いていたら、また長くなってしまいそうになったので、改めて記事としてUPすることにしました。


今回の建築実習で、お茶室の手前にある「待合」を作る事となり、その作業を進めていくことは、昔からの日本人の美意識、というものにも思いを馳せる良い機会となりました。
前述のコメントにも書きましたが、最近のものはともかく、昔に作られたものは、それこそ何気なくあるものひとつとっても、手間や技や惜しげもなくかけられていて、そこに込められた思いの深さを感じてしまいます。お茶室や茶道などは、そうした、昔からの日本人の美意識の詰まった空間演出の、最たるもののひとつなのでは、と。
そして、何となくですが、そのあたりの事が、ただ単に見た目だけ「キレイ」なものと、心を打つような「美しさ」との違いにも関係してくるような気がしてきています。そのあたりに、手作りにこだわっていくことの意味や意義も連なってくるような、そんな気もしてくるのです。

このコメントに対して、店長さんから頂いたコメントの、「キレイ」と「美しさ」の例えが、確かにそういった感じがあるというか、かなり的確な比喩なのでは、と思いました。(私もだいたい似たような感覚で使い分けています。)

そう言えば、以前にも私は「『キレイ』なもの。(6/24)」という記事で、ちょこっと話題に載せていた事もありました。


今回の実習の最初の方で、阿保さんがおっしゃっていた、「キレイ」さと「美しさ」に繋がるような、とても印象的なこと。
それは、法隆寺の伽藍のお話でした。

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2005年08月05日

ホゾ穴をノミで開ける。

建築実習、4日目。

今日は、前半は昨日の続き。(参照:「『待合』を作ろう!・・・って、マジですか。」
ごつごつした礎石の上に柱が密着するように、丹念にかつ細心の注意を払いながら、ほんの少しずつ削り取っていきます。

050804-01-s050804-02-s









結局、午前中一杯でタイムオーバー。決して満足のいくような仕上がりには辿り着けなかったのですが、仕方がありません。

あ、作業終了時の様子、撮るのを忘れてしまっていました・・・。

しょうがないので、いつの間にか撮られてしまっていた、おまけ画像を。↓

050804-14-s少しは真面目&真剣にやっているように・・・見えるんじゃないかと(笑)。










午後からは、いよいよその他の各部材の加工へ。
今回の実習では、各部材の接合には、金物は一切使いません
接合部は、ホゾ組み
さらに、今回、電動工具も機械も、一切使いません。(さすがに、角材はすでに用意されたものですが。)
なので・・・、ホゾ組みのためのホゾ穴も、ノミで開けることに。

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では、今日も張り切って・・・。



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2005年08月03日

大工職人の道具

今週から始まった、耕木杜の阿保昭則さんによる建築実習。

2日目は、大工職人さんが使う様々な手道具の紹介や使い方、手入れの仕方など。

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普段良く目にするような鋸や鉋(カンナ)、鑿(ノミ)でさえも、まず何より、その道具自体の美しさに圧倒されました。鍛冶職人の手によって打ち鍛えられた美しいフォルム。丹念に行き届いた手入れ。
良い仕事のために、という阿保さんの、道具に対する深い思い入れが、ひしひしと伝わってきます。そして、私達も始めて見るような数々の道具に、興味津々。

「プロの仕事のやり方、プロの手入れの仕方を学ばなければ、いつまでたっても素人の延長線上でしかない」、とおっしゃる阿保さんの言葉に、普段木工を専攻している学生達も(もちろん、他工房専攻の学生も)、がぜん真剣になってその技に喰らいついていこうとします。
たった一日の中で、合間合間には、阿保さんも我々学生達も、互いに冗談を飛ばしあうような雰囲気の中ではありましたが、最後に阿保さんが、「お互い真剣勝負だから、やっぱり疲れるねぇ」とおっしゃられたように、我々も心身共にへとへとになっていました・・・。

そんな数々の道具達を、一挙にご紹介。
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2005年08月02日

カンナ削り日本一!の阿保さん。本物に出会い、本物を知る。

木工に携わっている方ならご存知でしょうか。
カンナ削り日本一の職人さんとしても有名な、耕木杜の阿保昭則さん
昨日(8月1日)から、今週一週間、私の在籍する日本装飾美術学校で、建築実習の特別講師をなさっています。
で、私も受講させて頂くことに。

恥ずかしながら、私は、阿保さんのことをよく存じ上げていなくて、それこそ「カンナ削り日本一」くらいの知識しかなかったのですが・・・。
今日、たくさんのお話を伺い、大工職人さんとしての腕もさることながら、建築や空間に関する見識や、現状の住宅建築を取り巻く状況の知識なども並外れて深く、本当にすごい方なのだという事を初めて知り・・・。上記のような認識程度で、大変失礼であったと、自らの勉強不足と共に、恥じいってしまいました。

初日は、「『建築を追及してゆくこと』の意味 価値 理由 目標」といったテーマで、大半が座学的な内容だったのですが、それでも大変興味深く、見識の深さや知識の幅広さに、学ばなければ、と思う事ばかり。しかもそれらの大半が、実際のお仕事や実体験に裏打ちされた確固としたものですから、そのひとつひとつが、大変重みのある言葉として響いてきました。

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後半、次の日からの実習に備えて、阿保さんが実際に使っていらっしゃるノミやカンナを見せていただきながら、手仕事へのこだわりや、道具の大切さなども肌で感じられるように教えていただいたり。

私は、今回の建築実習、「鍛造をしていく上では、建築に関わる造作も手がけていくのだから、実際に建築や空間などの現場での捉え方や、施工などを少しでも感じる事が出来れば」との(ある意味軽い)気持ちから受講したのですが・・・。ただそれだけに留まらず、手仕事による物作りとは、という根本的なところまで、阿保さんから教わるべき事が恐ろしく多々あるのだと、かつてないほど強く感じています。
まだ初日の段階ですが、完全にノックアウトされたような・・・。もうねぇこんな記事を書いていた自分が、恥ずかしくてしかたがないです。

さぁ、今週一週間・・・。たかだか一週間で、木工に関しては素人も同然な私が、技術的なことなど吸収できるなどと大それた事は、もとより思ってはいませんが、物事の捉え方や考え方など、僅かでも学べるだけ学ばせて頂きたい、そんな気持ちです。
では、今日も張り切って、実習へ行ってきま〜す!



ご参考までに・・・
阿保さんの耕木杜のHPはこちら ⇒ 有限会社 耕木社 
今回の建築実習に関しての、お知らせのページも。 ⇒ こちら 



明日館での卒業制作展まで、あと185日!
私の卒業制作、もしかしたら・・・。いやいや、何だかとても大それていて身のほど知らずのような気もしますので、まだ・・・。

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2005年07月24日

私の展示@前期合評会

さて、合評会全般の話に引き続き、肝心の私の展示はどうだったん?というと・・・。

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入り口には、4月のグループ展の報告などを置いて。

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デッサンを展示したり。

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今回のロフトを検討した時の模型を展示したり。

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手すりを作ったときの治具を置いて説明したり。


後は、この空間のコンセプトの説明だとか、このBlogでもたびたび紹介してきた他の演習の成果品や、自主制作作品などを展示したりしてました。
で、メインは、もちろんこの空間(ロフトから階段と手すり、照明など)すべて。


で、まぁ結果はというと・・・。続きを読む
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合評会

20日に学内で行なわれた、前期合評会
第1学年は講堂、第2学年はエントランス、第3学年は各工房や教室などに分かれて展示を行ないました。(下の画像は、エントランスでの2年生の展示風景。)

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1年生は、主に基礎過程の作品で、粘土や綿棒、ベニヤや紙材を使った基礎造形や、各工房を体験的にまわって制作してきたものなどを展示。
毎年、1年生の展示(作品)って、面白いんですよね。デザインや構成といった知識や技術的なことなど、下手に身につけていない分、まだ自由というか。
知識や技術、大切ですけど、学んでいく(学年が上がっていく)につれ、そういうものにばかり縛られてしまうと、「キレイかもしれないけれど、こじんまりとまとまりすぎてない?」と感じられてしまう事も少なくありません。ちょっと残念。ま、それは、あくまでも個人的な感慨なので。

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でも、今年の1年生は、結構真面目なのかなぁ。堅実?去年の1年生(今の2年生)の方が、もっと無謀というか、大胆というか、暴走していて面白かったです。そして、私たちが1年生の時は、もっとぐだぐだでした。今年の1年生は・・・、「あ〜、結構『キレイに』作ってあるんだね〜・・・」って感じだったかなぁ。



2年生になると、やっぱり、各自の専攻する工房作品がメインになってきますね。

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このくらいになってくると、展示=ちょっとしたクラフトフェアorフリマのような感じになってきます。
ちなみに、毎年の印象として、一番展示に力を入れられるのは、2年生かな。
3年生くらいになると、制作そのものの方で手一杯になってしまうのか(もういいやって思ってしまうのか)、結構あっさり。


ただ、3年生ともなると、空間に関わるような大物を制作する学生もちらほらでてくるので、見ごたえはありますね。

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学んだ知識や技術や機能性と、自分ならではのデザインを、どう両立させていくか。結構葛藤の跡がうかがえたりもします。

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それぞれの作品を見ていると、楽しんで作っていたか、課題だからと割り切って(嫌々?)作っていたのか、悩んだり苦労したんだろうなぁ、といったことが伝わってくるように思います。
でもやっぱり、個人的には、制作者本人が楽しんで作ったものが、見る側としても一番面白く感じますね。そういうの、好きです。下手に「キレイ」にまとめてしまうよりも。



私は、9月に行う学祭の方で、展示委員会に加わってまして。今回の合評会で、展示作品を選ぼうと、リストアップしたりチェックしたりしてたんですが・・・。その姿を見た学生から、「先生みたい」と・・・。講師の方々は、各自にコメントを書いているので、その姿と同じに見えたみたいです。ちょっとショック。
で、写真もガシガシ撮っていたつもりだったのですが、後で見てみたら、展示全体を全然撮ってなかったり、後半(特に肝心の3年生の分)、ほとんど撮ってなかったり・・・。だいぶショック。たぶん、寝不足&疲労で、もう頭が働いてなかったんでしょうね〜。

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posted by Metal_NEKO at 08:04| Comment(0) | TrackBack(0) | Craft・Design | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月05日

フランク・ロイド・ライトのデザイン@明日館

さて、またフランク・ロイド・ライト設計の明日館(本館)のご紹介を。というより、今回は、ライトのトホホ?な話かも・・・。

前回、「ライトのデザインによる照明 (明日館の食堂)」(05/7/1)で、「ライトは、デザインについては非常に重要視していたが、肝心の構造面(機能面?)はそれほどでもなかったらしい」と書きましたが・・・。


ライト設計による明日館本館中央棟は、大正11年(1922年)竣工。今回卒展の会場となる講堂は、ライトの弟子の遠藤新設計で、昭和2年(1927年)竣工。わずか5年しか違わないのに・・・、本館の方は、傷みが激しく、壁が剥がれ落ちていたり、床や柱が腐りかけていたりと、一時は「幽霊屋敷のよう」な有様となってしまっていたそうです。

平成9年(1997年)に、国の重要文化財の指定を受け、保存・修理が行なわれる事となったのですが、全面改修が必要だったのは、ライト設計の本館の方のみ。それは何故か。

今回伺った中で、最も大きな要因として説明して頂けたのが、こちら。

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屋根ですね。この屋根のてっぺんに、ずらずら〜っと、変な穴が開いているのが分かりますでしょうか?

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これ、実は・・・。続きを読む
posted by Metal_NEKO at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | Craft・Design | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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